■第4回日韓キャロムトーナメントのレポート
 「プレイ!」のひと声で、日韓戦の火ぶたが切られた。一斉にブレークするストライカーの音が、会場に響き渡る。国立オリンピック記念青少年総合センター・センター棟510号室。シングルスの第1ゲームが、予定時間を少々過ぎた午前9時10分に始まった。

 対戦相手は、当日の朝、日韓両連盟の会長が提出したオーダーによって決まった。対戦相手が決まると同時にボードナンバーも決定する。

 シングルス戦は、混合シングルスと女子シングルスの2種類。混合シングルスは、プレーヤーを2つのブロックに分け、それぞれのブロック内でリーグ戦を行う。どちらのブロックに入るかが明暗の分かれ目。

 両国の参加プレーヤーは、韓国が7人、日本が13人。開催国の方が人数が多いのは仕方がない。日本チームは約半数の6人が女性、韓国は1人。日本は参加者が最低1種目には出場できるよう工夫した。


 混合シングルスは1回戦から韓国の厚い壁が立ちはだかった。特にBブロックは韓国の強豪が揃ったため、日本は苦戦を強いられた。予定どおり午前中に、シングルス3戦をすべて終了。ダブルスの1回戦まで終わったところで昼食のために一旦休憩。ここまで日本チームは、あまり思うような試合ができていない。今年の韓国チームは、なかなかの粒ぞろいだ。

 昼食はプレーヤー、スタッフ全員が、同センターの宿泊棟9階にあるレストランへ移動してとった。神宮の森を眼下に見渡すレストランは、ちょうど昼どきとあって利用者が多く混んでいる。センター棟や宿泊棟のエレベーターも混雑している。それにしてもセンター棟のエレベーターの、あの、のろのろしたスピードは何とかならないものか・・・。 

 午後はダブルスの2回戦からスタート。2試合を行い、国別の勝敗にかかわる試合はすべて終了した。

 いよいよ最後は、今回のチャンピオンを決める決勝戦。混合シングルスでもっとも多くのポイントをとった日韓それぞれのプレーヤーが、両国の代表として対戦する。審判は、国際キャロム連盟の公式審判員資格を持つ韓国のBaeさんだ。日本の代表は大方の予想どおり、国内敵なしの松原さん。韓国の代表は若手のJungさんである。プレーヤーや見学者が見守るなか決勝戦は始まった。試合は一進一退。危ない場面もあったが、松原さんが昨年に続き何とか日韓戦MVPの座を守った。

 決勝戦の後は「日韓親善キャロム」と称して、プレーヤー、スタッフ、見学のちびっこプレーヤーなどに、自由にダブルスの対戦をしてもらった。普段なら対戦することのない外国のプレーヤーとの試合を、プレーヤーはもちろん見学の子供たちも楽しんでくれたのではないだろうか。

 16時40分、表彰式と閉会式。トータルで20勝をあげた韓国チームの栄誉がたたえられた。

 懇親会は新宿の居酒屋に場所を移して行われた。毎年1回、韓国と日本の持ち回りで開催しているこの日韓戦で、懇親会は相互理解を深めるための重要なイベントとなっている。キャロムの話に始まり、韓流スター、仕事、そして酒の話と、話題は尽きることがない。

 韓国語で「頑張るぞ」と言う意味の「(注)マッツンバラ!」で宴は最高潮に。そして、来年、韓国で会うことを約束をして日韓戦は幕を閉じた。

(注) 韓国チームは、このところやられっぱなしの「マツバラ」に勝つよう「頑張るぞ!」という意味で「マッツンバラ」を合言葉に練習に励んでいたらしい。来年は日本チームが、団体戦は「マッツンバラ!」だ。


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