カンヌ報告2 | 国際ゲーム・フェスティバル


■カンヌ報告 その1(概要)
 国際ゲームフェスティバル(Festival international des jeu)が、南フランス・カンヌで3月12日〜16日に盛大に開催されました。カンヌは、コートダジュールと呼ばれる温暖な地中海岸にあるフランス屈指の高級リゾート地。おりしも満開のミモザの花が、明るい海の色に映えてとても美しい季節でした。コートダジュールは、かつてピカソ、ルノアール、コクトーなど数多くの芸術家が住みついたことでも知られています。石造りの落ち着いた町並みにレンガ色の屋根、海の色のように青く塗られた窓がひときわ印象的です。
会場となったパレ・デ・フェスティバル(Palais des Festivals et des Congres)は、カンヌ映画祭の会場としてあまりにも有名なところ。カンヌの街中には、いたる所にゲームフェスティバルのポスターが貼り出され、市をあげての歓迎ムードが漂っていました。 
 国際キャロム連盟(ICF)及びフランス・キャロム連盟は、このゲームフェスティバルに参加し、ワールド・トーナメントである第4回ICFカップと第2回フレンチオープンをフェスティバルのメインイベントとして開催しました。キャロム・トーナメントの会場は、1階(フランスでは0階)の正面玄関左にある「地中海ホール」という名の広いスペース。ホールにはおよそ50台のキャロムボードが設置され、中央の30台ほどがトーナメント用として万国旗で囲まれていました。万国旗の外側は、ゲームフェスティバルを訪れた人がトーナメントを見学できるように開放され、そこに設置してある10数台のボードで、見学者も自由に遊べるようになっています。トップクラスのプレーヤーのトーナメントを間近に見ることができ、しかもその場で体験できるというのは、見学者にとってはとても興味深いもの。また国際キャロム連盟とフランス・キャロム連盟にとっても、この上ないプロモーションです。

 今回のイベントは、開催の正式告知からエントリーの締め切りまでが1か月足らずと短く(ゲームフェスティバル主催者側の都合か)、各国の連盟や協会は慌ただしく参加の準備を整えました。そのため、残念ながら準備が間に合わず参加を見合わせた国も少なくありませんでした。また一部の国にとっては、フランスの入国ビザ取得も大きな問題だったようです。幸いにも日本は、インターネットの活用やフランス人会員Philippe Renacco氏の助けにより、辛うじて締め切り直前にエントリーすることができました。ただ、日本の官庁や会社にとって年度末の決算月にあたる3月だったため、わずかなプレーヤーしか派遣できなかったのは残念でした。

 

 このように、困難な開催となった大会でしたが、ドイツ、イギリス、アラブ首長国連邦(ドバイ)、アメリカ、フランス、インド、イタリア、日本、モルディブ、スイスがトーナメントに参加、レベルの高いトーナメントを繰り広げました。このほか、近々スペインで協会を設立する予定という人の参加もあり、国際色豊かな交流が実現しました。

 大会のスケジュールは、前日になって、急遽、変更となりました。ビザ取得の遅れにより、前回のチャンピオン、インド・チームがトーナメント前日の12日までにカンヌに到着できなかったためです。ICFカップに関しては、前回のチャンピオン国抜きで開催することはできないため、3日目に予定されていたフレンチオープン(ダブルス)からのスタートとなりました。変更後の日程は、次のとおり。

13日 フレンチオープン(ダブルス)
14日 ICFカップ(国別団体戦)
15日 ICFカップ                  (男子シングルス、女子シングルス)
16日 フレンチオープン               (シングルス、男女混合)

             

 トーナメント期間中に、カンヌの小学校低学年の生徒たちが、授業の一環としてゲームフェスティバルにやって来ました。子供達はキャロムの会場にも来て、自由に使えるキャロムボードで4人でダブルスに挑戦していました。教室の授業より、課外授業の方が面白いのはどこの国も同じこと。しかもそれがゲームとあっては、子供たちの目はいっそう輝きます。

続く

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